「どこへでも行きます」という強み

ビジネスマンとしての「強み」というものはいくつか持っておきたいものです。それは語学が堪能であるとか、驚異的な交渉力であるとか、挙げるとキリがありません。

商社などでは、海外とのやり取りというものは頻繁に発生しています。ビジネスを拡大していけばいくほど、「海外」の存在は無視できないものになります。それは欧米圏であったり、アジアであったり、さまざまな国々に及ぶでしょう。そして、それらの海外系の企業と商流を持つ中で、「現地」に特派員として人材を派遣する必要もあるのです。一時的なビジネスであっても、継続的なビジネスであっても、その国でパイプ役となって働く人材を確保することが必要になるケースは多く、そのために外国語が武器になったりするものです。

これだけ情報化が進んだ現代であっても、実は電話やインターネットだけのやりとりでは真の意味でのコミュニケーションは取れないのです。それは現地の状況、現地で働くその国の人の文化などを知る必要があるからで、それを知らないまま交渉すると「自分勝手なことばかりを言う」などと評価されたり、まったく相手にされなかったりするのです。そのため、現地に溶け込んで折衝をすることができる人材が求められることが頻繁にあるのです。

どのような業種で、どのような職種に就くのかにもよりますが、ビジネスの根幹の部分に関わるのであれば、そのような「現地特派員」として動員される可能性はあります。そのときに「どこへでも行けます」という「姿勢」自体が、ビジネスパーソンとしてのその人の「武器」になる場合もあります。仕事にすべてを費やすわけではないのですが、仕事があってこその生活であり、「自分」なのですから、そのような「融通」も自分の武器になることでしょう。

どこへでも行きますという姿勢を貫くためにはいろいろな工夫が費用です。ただ言っているだけで、いざその段階になった途端になかなか動けないということがあると「口だけの人間」ということになってしまいます。「どこへでも行く」という姿勢を貫くためには、後を濁さず旅立てるような生活を実践しておく必要があります。長期間に渡る習い事、手を離すことができないことを極力つくらないであったりとか、離れても維持できる住居にするということであったり、少しずつ自分のライフスタイルを「飛び立てる」ものにしておく必要があるのです。

家族がいる場合でも、日頃から「単身赴任の可能性が高い」などと言い聞かせておいたりすることで、実際に辞令が交付されたからの動きをスピーディなものにすることができます。それほどまでに情熱をかけて取り組むことができる仕事であれば、単身赴任でもなんでも受け入れるべきですし、実際にそれを受け入れなければ成し得ないこと、経験できないことがたくさんあるのです。

人のスタンスというものはさまざまで、人の自由です。ですが、「自由」であるからこそ自分の都合を曲げることができる人材、企業の意向を汲み取りやすい人材が求められるのです。それがビジネスマンとしての力量として問われることもあります。自分がどのようなビジネスパーソンに成長したいのか、どのように組織の中で振舞いたいのか、しっかりと考えておく必要があるでしょう。

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